【給食を知ろう】給食は義務?権利?学校給食の歴史とアレルギー児童の推移
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この時期、4月からの入園・入学の準備に追われているという方も多いのではないでしょうか。新しい生活が楽しみ!という子がいる一方で、新しい環境に馴染めるかどうか、不安な気持ちを抱えているという子もいると思います。よくお聞きする「不安」の中に「給食」があります。食べるのが遅い、好き嫌いが多い、アレルギー体質などなど。それがストレスになり、行きたがらなくなるというケースも。
文科相によると、国公私立学校において学校給食を実施している学校数は全国で29,959校、実施率は95.0%と殆どの学校で給食が実施されています。(文科省:学校給食実施状況調査 平成28年度現在)
このシリーズでは、学校給食の現状を見ながら、これからの子どもたちに必要な給食の在り方について考えていきたいと思います。今回は学校給食の歴史についてご紹介します。
Contents
給食の始まりは明治時代
今ではほとんどの学校で導入されている学校給食ですが、日本の学校給食は明治22年、山形県鶴岡町の私立忠愛小学校で家庭が貧しくお弁当を持ってくることのできない子どものためにお坊さんが集めた食料を無料で提供したのが始まりと言われています。
これまでの給食の内容の移り変わりを歴史と共に見てみましょう。
明治22年
山形県鶴岡町私立忠愛小学校で貧困児童を対象に無料で学校給食を実施
献立:おにぎり、塩鮭、菜の漬物

昭和 7年
文部省訓令第18号 学校給食臨時施設方法制定
国庫補助による貧困児童救済のための学校給食を初めて実施
昭和19年
6大都市の小学校児童約200万人に対し、米、みそ等を特別配給して学校給食を実施
昭和20年
献立:ミルク(脱脂粉乳)、みそ汁

昭和22年
献立:ミルク(脱脂粉乳)、トマトシチュー

昭和23年12月
文部省体育局長の通達により各都道府県で物資受入れ体制を指示 (現在の都道府県学校給食会の起源につながる)
昭和24年10月
ユニセフ(国際連合児童基金)からミルクの寄贈を受けてユニセフ給食を開始
昭和25年5月8月
文部省の組織令改正 管理局教育施設部学校給食課が設けられる 8大都市の小学校児童に対しアメリカ寄贈の小麦粉による完全給食を実施
献立:コッペパン、ミルク(脱脂粉乳)、ポタージュスープ、 コロッケ、せんキャベツ、マーガリン

昭和26年 2月
完全給食が全国市制地に拡大実施
27年4月に至り全国すべての小学校を対象に実施
昭和27年
小麦粉に対する半額国庫補助が開始
日本学校給食会が脱脂粉乳の輸入業務を開始
ユニセフ寄贈の脱脂粉乳の受入配分業務実施
献立:コッペパン、ミルク(脱脂粉乳)、鯨肉の竜田揚げ、せんキャベツ、ジャム

昭和31年 2月
米国余剰農産物に関する日米協定等の調印により学校給食用として 小麦粉10万トン、ミルク7,500トンの贈与が決定
昭和32年
献立:コッペパン、ミルク(脱脂粉乳)、せんキャベツ、 月見フライ、ぶどう豆、マーガリン

昭和33年 1月
文部省管理局長より学校給食用牛乳取扱要領が通知され牛乳が供給される
昭和38年
脱脂粉乳に対する国庫補助が実現し、ミルク給食の全面実施が推し進められる
献立:ミルク(委託乳)、魚のすり身フライ、マカロニサラダ、マーガリン

昭和52年
学校給食米飯導入促進対策事業費が、食糧庁から日本学校給食会を通じ、委託炊飯を実施する学校給食パン工場に助成されることになる。
献立:カレーライス、牛乳、塩もみ、くだもの(バナナ)、スープ

昭和61年 3月
学校給食実施基準等の改訂に伴い新しい標準食品構成表が示される
昭和62年
献立:麦ごはん、牛乳、巻き蒸し、高野豆腐のあえもの、みそ汁、せんキャベツ

平成元年3月
「小学校学習指導要領」、「中学校学習指導要領」が改正され、学校給食は「特別活動」の中の「学級活動」に位置づけられる。
平成 8年
病原性大腸菌O157による食中毒死事故が発生
平成18年
献立:キムチチャーハン、チーズ春巻き、中華風ジャコサラダ、きのこスープ、 やわらか杏仁豆腐、牛乳

年表:全国学校給食会連合より抜粋
写真:年代別モデル献立資料
給食の定番、牛乳

給食の歴史を見ても分かるように、どの年代も必ず牛乳が提供されています。そもそも牛乳は戦後、アメリカのGHQによって日本全国に普及されたのがはじまり。昭和24年にはユニセフ(国際連合児童基金)からミルクの寄贈を受けて脱脂粉乳を提供し給食の定番メニューとなり、戦後70年経った今でも続いています。
文部科学省では牛乳はカルシウム摂取に効果的として推奨しているほか、学校給食法施行規則を見ても、どの区分にもミルクが含まれています。
完全給食
パン又は米飯(これらに準ずる小麦粉食品、米加工食品その他の食品を含む。)、ミルク及びおかず
補食給食
完全給食以外の給食で、給食内容がミルク及びおかず等
ミルク給食
給食内容がミルクのみ
文科省調査書類より
食物アレルギーの増加

アメリカ寄贈の小麦粉による完全給食が始まった昭和25年以降、給食の主食はパンでしたが、昭和51年にはパンに代わり米飯の提供が正式に導入されました。それにともない牛乳が米飯給食に合わないなどの理由から新潟県三条市では試験的に牛乳の提供を試験的に中止するなど、見直しの動きもあります。
また、近年、食物アレルギーを持つ児童が増加しており、食物アレルギーによる事故も起きています。

調査対象児童生徒数
平成19年 小学生:6,987,174人/中学校・中等教育学校:3,349,388人
平成25年 小学生:4,642,473人/中学校・中等教育学校:2,401,024人

「学校生活における健康管理に関する調査」中間報告
食物アレルギー診療ガイドライン2012ダイジェスト版
食物アレルギー診療ガイドライン2016ダイジェスト版
姉妹サイトThe World’s Mother Salonでは、「子どもに牛乳は必要か」シリーズを5回に渡って配信しています。
(1)アメリカの消費量は減少傾向!!子どもに牛乳は必要か (2)離乳期以降は牛乳を消化できない体に変わっていく?!子どもに牛乳は必要か (3)牛乳摂取をやめたら自閉症が改善した?!子どもに牛乳は必要か (4)牛乳が生産されるまで子どもに牛乳は必要か (5)ひじきのカルシウム含有量は牛乳の14倍!~これからのカルシウム摂取を考える~



また、一般社団法人世界マザーサロンは、2016年2月から1年間を通して、全国の自治体に給食についてのヒアリングを行ってきました。その内容も合わせて、お届けしていきます。

今後は、各自治体の給食の取り組み状況や法律・規則的視点なども交えながら、給食について見ていきたいと思います。
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永井佐千子(Sachiko Nagai)
<経歴> 大学卒業後、北京に語学留学 2002年より経営コンサルティング会社で日系企業の中国事業支援に従事
その後、上海の法律事務所で勤務後、2008年に独立 母親が在宅で仕事ができる環境を整えながら企業の事業支援を行う
2015年 一般社団法人世界マザーサロンを設立 2021年 学び舎めぶきを開所 子どもたちの未来を守りたい!!
という強い想いのもと、現在、国内外の仲間と共に活動を進めている。
一男一女の母

note「学び舎めぶきの日々色々」では、日々の活動の中で感じることや、活動の柱となっている東洋思想の学びからの気付きを綴っています。

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