食材の選び方・使い方

フェアトレード、ローチョコレートって?人・動物・地球に優しいバレンタインを! 

2月14日はバレンタインデーですね!スーパーやコンビニには沢山のチョコレートが並び、誰でも気軽に手に取れる一方で、最近ではフェアトレードローチョコレートというキーワードも目にするようになりました。人や動物、地球にも優しいそれらのチョコレート。今回は市販のチョコレートとフェアトレード、ローチョコレートの違いに注目してみましょう。是非、チョコレート選びの参考にしてください♪

チョコレートは何から出来ているの?

チョコレート

市販のチョコレートにはどんな原材料が使われているかご存じでしょうか? 原材料ラベルを見てみると、多くの製品に以下の原材料が使われています。

①砂糖

②カカオマス

③植物油脂

④全粉乳

⑤乳化剤(大豆由来)

⑥香料

原材料は使用されている量が多い順に記載されています。今回は砂糖、植物油脂に注目してみましょう。

砂糖

砂糖と表示されている場合、精製された上白糖が使われることが一般的です。上白糖はGI値*が高く、急激に血糖値が上昇してしまい、それを下げるためにインシュリンが大量に分泌され一時的に低血糖状態になります。すると更に甘いものが欲しくなるシュガーハイという悪循環に陥ってしまいます。一方で、ローチョコレートにはココナッツシュガーやメープルシロップなどビタミンやミネラルが豊富に含まれている低GI値の甘味料を使用しているため体への普段が少ないという特徴があります。

GI値の比較

上白糖:109

メープルシロップ:73

(*GI値とは、グリセミック・インデックスの略で、その食品が体内で糖に変わり血糖値がどのくらい上がるかを計ったもの。ブドウ糖を基準(100)として相対的な数値で表し、GI値が低いほど血糖値の上昇が遅くインシュリンの分泌も抑えられる。)

関連記事

植物油脂

原材料ラベルを見てみると、多くの製品に植物油脂が使われていることが分かります。チョコレート類の表示に関する公正競争規約(※)では、ココアバター(カカオバター、カカオ油)以外の油脂(イリッペバター、シアーバター、パーム油、やし油、棉実油、その他)は植物油脂と一括して表示されることが許されており、中でもパーム油はカカオバターに比べ安価で、チョコレートに似た口溶けを出せるため重宝されています。

安くて便利なパーム油ですが、プランテーション方式と呼ばれる方法で栽培され、大規模なアブラヤシ農園開発の過程で多くの熱帯雨林が伐採、焼き払われるなど環境破壊が深刻な問題となっています。また、熱帯雨林にはオランウータン、ゾウやサイ、トラなど、多種多様な野生生物が生息していますが、プランテーション開発により絶滅の危機を招いています。

フェアトレードチョコレートやローチョコレートは、植物油脂を代用せずカカオバターを贅沢に使用しているためカカオ本来の味や香りを楽しむことができます。価格は板チョコが1枚1,000円をこえるものもありますが、本物を少量楽しむのも良いですね。

VEGAN子育てでは、ローチョコレートのレシピもご紹介しています。

関連記事


(※チョコレート類の表示に関する公正競争規約)

植物油脂の種類について問合せた結果

以下の2社よりお返事をいただきました。

森永製菓「原材料の具体的な種類については回答出来ない」
ロッテ ガーナ(ミルク・ブラック・ホワイト)「パーム油、ひまわり油を使用」

安価なチョコレートの裏に潜む問題

スーパーやコンビニで売られている板チョコは1枚100円程ととても安く買うことができます。しかしその裏では子どもたちが児童労働を強いられている現状があります。 中でもガーナでは約90万人の子どもたちがカカオ農場で働き、農場での怪我や農薬による健康被害も問題となっています。(出典:2015年7月の米国チュレーン大学の調査レポート)

そこで注目したいのが、「フェアトレード商品」です。 フェアトレードは公正な貿易を意味し、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みのことを言います。

フェアトレードチョコレートの販売を行っているピープルツリーは、1996年にWFTO(世界フェアトレード機関:World Fair Trade Organization)の前身であるIFATに加盟し、2003年にフェアトレード団体としての認証を受けています。

有機栽培に力を入れているボリビアやペルーの生産者団体が育てたカカオ豆を使用し、黒糖、粗糖も有機材料だけを使用。乳化剤や代替油脂などを使わず、こだわりの材料で作られています。

大切な人に想いを伝える日だからこそ、人にも動物にも優しいチョコレートを選びたいですね。

オススメのチョコレート

ピープルツリー フェアトレードカンパニー株式会社

・ベジチョコライン ¥378(税込)

カカオ分54%以上のビターベースのチョコレート。乳製品は使われていません。
※板チョコ・ベジシリーズのみ動物性原料不使用です。原材料として乳製品は使っていませんが、同じ設備で乳製品を含む原材料を使うことがあり、製造ラインの構造上、完全に取り除くことが難しく、ごくごく微量が検出されることがあるため、原材料欄「原材料の一部に乳成分を含む」と記載されています。

ピープルツリーベジチョコ

Raw chocolate art MIO

・アート de ショコラ ¥3,240(税込)

スーパーフードのカラフルな色を使った、見た目も楽しめる、美しいローチョコレート。
お花やカメオなど7~8枚 約60g

アートdeショコラ

ローチョコスナック

低GI、低糖質のヘルシースイーツです。生のカカオを48°C以下で低温加工したチョコは抗酸化の高い低GI値、低糖質、低カロリーのチョコレートです。

created by Rinker
東京オーガニックショールーム
¥1,080 (2024/11/23 07:34:58時点 Amazon調べ-詳細)

せっかくなら、人だけでなく、動物や地球にも優しい、思いやり溢れるチョコレートを贈りたいですね!

ヴィーガン子育てプロジェクト

※現在、日本では「VEGAN」を「ヴィ―ガン」「ビーガン」の2通りで表記されていますが、意味は同じです。当サイトでは「ヴィ―ガン」で統一しています。

この記事がお役に立てたら
いいね ! で最新情報を手に入れましょう