子どもが食べないとき「残してはいけない!」と注意をする前に考えたいこと

食事の時間、「盛られたものは全部食べなさい」と言われて育てられてきた方、子ども達にそう伝えている方は多いと思います。食べ物を粗末にしない、というのは、とても大切なことですよね。ですが、「残してはいけない」と言う前に、考えておきたいことがあります。

食べられる量も得意な食材も人それぞれ

色々な本やサイトなどを見ていると、子どもだったらこのくらいは食べるであろう「目安」が書かれていることが多くあります。ですが、大人にもよく食べる人、食が細い人がいるように、子どもも食べられる量はそれぞれ。また、体質によっても、消化が得意なもの、不得意なものというものもあります。

例えば、子どもはみんなお肉が大好きだと思われる一方で、あまりお肉は食べたがらない、という子。甘いものが苦手な子、などなど。

全てバランスよく、ということを意識しがちですが、本当は「体質にあった」食べ方をしていくことが大切です。この辺は「ヴィーガン子育てサポート講座」の中でも学んでいきますが、自分はどちらが得意なのか、ということは、子どもは感覚的に理解できていることが多いように思います。その「感覚」を麻痺させないようにするためには、普段から添加物のない、素材そのものの味を味わうようにする、無理矢理食べさせない、ということが大切です。

勝手に大人側が「食べる量」を決めて残すことに対してイライラするよりも、最初に盛る量は本当に少なめにしておいて、子どもの食べ方を見ながら量を増やしていく、という方が、負担なく、ストレスなく、食事を楽しめるのではないでしょうか。

食事のタイミングを「時間」で決めていませんか?

大体何時頃に食事をする、と決められているご家庭は多いと思います。我が家も子ども達が大きくなり、食事の時間は大体毎日同じくらいになってきましたが、「時間を守る」ことを意識しすぎると、なんとなく〇時になったからご飯にする、ということになり、まだお腹が空いていないのにご飯、ということにもなりかねません。

本来、食事は本当にお腹が空いた時にとれば良いもの。朝ごはんをしっかり食べないと頭が回らないからしっかりご飯を食べるように!ということもよく言われますが、「食べさせる」ことよりも、朝起きた時に、なぜ身体がだるいのか、食欲がないのか、という方をまずは考えないといけないのではないかと思います。お腹が空いていない時に無理に食べさせても、それは却って身体に負担をかけることになってしまいます。時間を見て食事をするのではなく、お腹の声を聞く習慣を心がけてみましょう。

「好き嫌いが多い、おやつしか食べない」という場合は?

おやつしか食べなくて…というようなご相談を受けることがよくあります。野菜が嫌いで、サンドイッチに入っているレタスも抜いて食べる、というお話も聞いたことがありますが、そのような方へおススメしているのは、まずはおやつの見直しから。

市販のお菓子は味が濃く、美味しく感じるようにできています。それは1歳からの〇〇、といったようなものでも。「うちの子は野菜食べないからせめてお菓子で」と野菜パウダー入りのスナックを与えられていた方もいましたが、それでは野菜の摂取にはなりません。また、その味に慣れてしまうと、自然の野菜や果物の美味しさをなかなか感じにくくなってしまいます。

急になくす、というのは難しいかもしれませんが、市販のお菓子は買わず、おやつは果物やおにぎりにする。もしそれで夕飯の時間にお腹が空いていないようであれば食べない、というくらいにしても良いと思います。本当にお腹が空けば、しっかり食べます。「どうせ食べない」と決めつけず、子どもの「感覚」をもっと信じてあげましょう。

「残さない」ことが食事の目的ではありません

子どもに「残してはいけない理由」について、お話をされたことはありますか?
・命を粗末にしてはいけないから
・農家の人が一生懸命作ってくれたものだから
・貧しくて食べられない子ども達もいるから

色々理由はあると思いますが、食事は「残さない」ことが目的なのではありません。考えなければいけないのは、「食べる」ことが色々なことに影響を及ぼしている、ということ。今、目の前のご飯をがんばって残さず食べたとしても、飢えに苦しんでいる子どもをすぐに救うことはできません。「〇〇だから残してはいけない」というように「残さないようにする」ことに意識を向けるのではなく、目の前の食事ができるまでに、どれだけ地球環境や他の国の人達、動物達に負荷を与えているのか、ということを親子で「考える」ことが、「食べ物を大切にする」ということに繋がるのではないかと思います。残さないようにするのではなく、無駄に食べない、一つひとつ大切にいただく――できることは色々あります。

食べることは自分の心とからだを作っていく、ということを子どもに伝えると同時に、環境や生き物達への負荷を親子で学びながら、今、私たちにとって必要な食とは何か、もっと考えていくことが大切ではないかと思います。

ヴィーガン子育て編集部
編集長 永井佐千子

ヴィーガン子育てサポート講座」では、食が地球環境や動物達へ与える影響、菜食の栄養学、体質に合わせた食事の摂り方など、幅広く学んでいきます。子ども達の未来のために、私たちと一緒に「これからの食」について考えてみませんか?

 

※現在、日本では「VEGAN」を「ヴィ―ガン」「ビーガン」の2通りで表記されていますが、意味は同じです。当サイトでは「ヴィ―ガン」で統一しています。

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