フェアトレードってなに?人にも地球にも優しい買い物をはじめよう
みなさんは「フェアトレード」をご存じですか?
近年、大手企業でもフェアトレード製品の販売を行っており、一度は目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
フェアトレードとは何か、何故フェアトレードという仕組みが必要なのか、VEGAN子育て編集部スタッフのおすすめ商品もあわせて、フェアトレードについてご紹介します。
Contents
フェアトレードとは
フェアトレードは、直訳すると「公正な貿易」となります。
開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みのことを言います。
フェアトレードは、1946年にアメリカのNGO団体が、プエルトリコの女性たちが作った手工芸品を購入したことが始まりだと言われています。
1997年には国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が設立され、2002年には世界統一の国際フェアトレード認証ラベルが完成し、私たち消費者が安心してフェアトレード製品を購入することが出来るようになりました。
また、製品だけでなくフェアトレード団体が順守すべき基準を定め、その基準を満たしている団体に与えられるWFTOマークもあります。
国際フェアトレード認証ラベルについて
原料が生産されてから輸出入・加工・製造工程を経て、「国際フェアトレード認証製品」として完成品となるまでの各工程において、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた国際フェアトレード基準が守られていることを証明するラベルです。
WFTOマークについて
WFTO(世界フェアトレード連盟 :World Fair Trade Organization)は、開発途上国の立場の弱い人々の自立と生活環境の改善を目指して、1989年に世界中のフェアトレード組織が結成した国際的なネットワークです。
WFTOに加盟し、生産者の労働条件・賃金・児童労働・環境などに関して、基準を満たしていることを認められた団体が取得できるマークをWFTOマークと言います。
WFTO保証マーク
さらに、原料調達から生産までのすべての工程で、WFTOが定める10の指針をクリアした製品には、世界フェアトレード連盟(WFTO)保証ラベルが与えられます。
フェアトレードの10の指針 (10 Principles of Fair Trade)
- 生産者に仕事の機会を提供する
- 事業の透明性を保つ
- 公正な取引を実践する
- 生産者に公正な対価を支払う
- 児童労働および強制労働を排除する
- 差別をせず、男女平等と結社の自由を守る
- 安全で健康的な労働条件を守る
- 生産者のキャパシティ・ビルディングを支援する
- フェアトレードを推進する
- 環境に配慮する
なぜフェアトレードが必要なのでしょうか
先述のように、多様な産品がフェアトレード認証の対象となっていますが、なぜフェアトレードという仕組みが必要なのでしょうか?
それは、私たちが日頃何気なく購入している製品を作る過程で起こっている様々な問題が関係しています。
児童労働問題:ガーナでは90万人の子どもが学校に通えていない
スーパーやコンビニで売られている板チョコは1枚100円程と、とても安く買うことができます。しかし、その裏では子どもたちが児童労働を強いられている現状があるのです。
中でも、ガーナでは約90万人の子どもたちがカカオ農場で働き、学校に通うことができていません。
WFTO製品認証を取得しているピープルツリーのチョコレートは、有機栽培に力を入れているボリビアやペルーの生産者団体が育てたカカオ豆を使用して作られています。
さらに、カカオ豆をふさわしい値段で買い取ることによって、生産者の日々の生活を支え、健康や環境を守り、教育支援などのサポートもしています。(出典:2015年7月の米国チュレーン大学の調査レポート)
健康被害:作業効率を上げるために枯葉剤も使用
衣類などを作るのに欠かせない繊維のひとつにコットン(綿)があります。原料となる綿花は、虫が付きやすく、病気になりやすいため、とても手間のかかるものでした。
そのため、生産性向上や作業効率化を図るために、大量の農薬が散布されるだけでなく、収穫の際には枯葉剤まで使用されている現状があります。
世界保健機関(WHO)や国際労務期間(ILO)の調査では、毒性の高い農薬などによる健康被害報告されているほか、農薬を購入するために農民が借金を抱え、貧しさのために子どもたちは学校に通うことができず、幼いころから働かされるという悪循環に陥っています。
「国際フェアトレード基準(コットン)」は、生産者から適正な価格で綿花を買い取るだけでなく、プレミアムの支払いや長期取引、前払い等で新興国の生産者を保護する取り組みを行っています。
編集部おすすめフェアトレード商品のご紹介
- コーヒー : MOUNT HAGEN オーガニックコーヒー
- チョコレート : People Tree フェアトレード板チョコレート ベジチョコシリーズ
- 紅茶 : クリッパー オーガニックハーブティー
MOUNT HAGEN オーガニックコーヒー
MOUNT HAGEN(マウントハーゲン)の焙煎コーヒー、インスタントコーヒーともに、伝統的有機農法で栽培され、高地栽培コーヒー豆のみを使用。 日本で販売されているすべてのマウントハーゲン商品は、フェアトレードの認証を取得しています。
カフェインが気になる方は、自然素材による特別なカフェイン除去法により、本来の深く豊かな味と香りをそのまま残したデカフェがおススメです。(※カフェイン残留率0.3%未満)
People Tree フェアトレード板チョコレート ベジチョコシリーズ
フェアトレードチョコレートの販売を行っているピープルツリーは、1996年にWFTO(世界フェアトレード機関:World Fair Trade Organization)の前身であるIFATに加盟し、2003年にフェアトレード団体としての認証を受けています。
有機栽培に力を入れているボリビアやペルーの生産者団体が育てたカカオ豆を使用し、黒糖、粗糖も有機材料だけを使用。乳化剤や代替油脂などを使わず、こだわりの材料で作られています。
クリッパー オーガニックハーブティー
クリッパーの製品は全てフェアトレード&オーガニック。環境と人々の生活を守るため、生産者に対する責任をもって作られています。パッケージもお洒落なので贈り物にもおススメです。
日本は国際フェアトレード認証の対象となっている産品の多くを、海外からの輸入に頼っている現状があります。フェアトレード製品を購入することは貧困や児童労働などの問題を解決に繋がり、私たちが最も簡単に出来る国際協力でもあります。
バレンタインのチョコレートから、日頃のティータイムのお茶からなど、身近なものからフェアトレード製品をとりいれてみませんか。
ヴィーガン子育て編集部