私たちの買い物にも繋がっている児童労働問題。私たちができることは?

「児童労働」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。特に発展途上国で多く行われており、あまり身近な話ではないように思えますが、実は私たちの消費行動で子どもたちの生活を変えられる可能性があります。

児童労働とは?

法律で定められた就業最低年齢を下回る年齢の児童(就業最低年齢は原則15歳、健康・安全・道徳を損なう恐れのある労働については18歳)によって行われる労働のことを言います。

児童労働の問題点

子どもたちは朝から晩まで働くため、学校に行く時間もなく学ぶ機会を奪われるだけでなく、農薬による健康被害や、ナタなどによる怪我の危険に晒されています。また、労働と言っても得られる収入は1日1ドル(100円)程度です。家族の生活費を稼ぐためといった理由で、まだ小さな子どもたちが過酷な労働に駆り出されています。

世界の子どもの10人に1人が働いている

児童労働の問題点

世界の児童労働者数(5歳~17歳)は1億52,000万人で、およそ10人に1人。
そのうち7300万人が危険有害労働をしていると言われています。

危険有害労働とは?

児童の健康、安全もしくは道徳を害するおそれのある性質を有する業務又はそのようなおそれのある状況下で行われる業務のことを言います。

出典:ILO国際労働機関

私たちには無関係?

児童労働は、あまり身近な話ではありませんが、決して他人事ではありません。それは何故でしょうか?例えば、大人から子どもまで大人気なチョコレートにも深く関係しています。
日本人のチョコレート消費量は1人あたり年間2.10kg。チョコレートの原料となるカカオ豆を年間48,533トン輸入しており、中でもガーナからは38,564 トンと全体の約8割を占めています。そのガーナのカカオ農場では、77万人の子どもたちが労働を強いられているのです。(2020年現在)

出典:日本チョコレート・ココア協会 日本の主要カカオ豆輸入量推移
日本チョコレート・ココア協会 チョコレート製品国産・輸出入・消費推移
ガーナ・カカオ生産地の児童労働

ふさわしい価格で買い物をしよう

フェアトレード

買い物をするとき、何を基準に選んでいますか?多くの方が「出来るだけ安く買いたい」と思うのではないでしょうか。スーパーやコンビニでは1枚100円程でチョコレートを買う事が出来ますが、私たちが安い価格で購入できる一方で、労働者がその犠牲となっています。
製品を安く販売するために、カカオ生産者に正当な対価が支払われず、貧困、児童労働という負のサイクルが生まれてしまいます。

フェアトレード製品に注目!!

そこでオススメしたいのがフェアトレード製品です。フェアトレードとは、発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組みです。
カカオだけでなく、コーヒー、紅茶、果物、コットン製品など、様々なフェアトレード製品があります。
私たち一人ひとりが意識をすることで、世界の子どもたちを救うことが出来るはずです。

おすすめのフェアトレードチョコレート

Peopletree

ボリビアやペルーのカカオ豆、フィリピンの黒砂糖、コスタリカやパラグアイの粗糖など、フェアトレードの原材料を使用。スイスの工場でおいしいチョコレートがつくられます。乳化剤不使用。口どけの良さはチョコレートは、カカオマス、ココアバター、砂糖を最大72時間練りあげて実現させています。

第3世界ショップ

乳化剤など添加物は一切使用せず、伝統的な製法でじっくり練り上げることで、なめらかな口どけと、カカオの芳醇な香りが広がるチョコレートに仕上げられています。白砂糖、添加物・ココアバター以外の植物油脂不使用。

私たちにできることを考えよう!

児童労働問題は国によってその労働内容も異なりますが、共通して言えることは、子どもの権利が存在していないということ。解決のためにできることは、こうしたフェアトレード商品を購入することだけではありません。

児童労働については様々な団体が活動を行っています。各団体ホームページにそれぞれの活動内容や子どもたちの様子が掲載されています。
私たちの子どもたちと同じ子どもたちが、過酷な環境の中、学ぶことも遊ぶこともできず働かされています。私たち、一人ひとりにできることは必ずあります。全ての子どもたちが幸せに自分の人生を生きていけるよう、みんなで考え、行動していきましょう。

児童労働問題に取り組んでいる団体と活動内容

特定非営利活動法人ACE

・ガーナのカカオ生産地支援「スマイル・ガーナ プロジェクト」
・インドのコットン生産地支援「ピース・インド プロジェクト」
・日本の子ども支援
企業との協働、消費者への啓発活動、国際社会や政府への政策提言を行っている。

グローバル・ヴィレッジ(ピープル・ツリー)

・フェアトレードの普及推進
・現地生産者の技術向上支援
・学校の運営支援

特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス

「すべての生命が安心して生活できる社会(世界平和)の実現」を目的に設立された。
「地雷」「小型武器」「子ども兵」「平和教育」という4つの課題に対して、現場での国際協力と同時に、国内での啓発・提言活動を行うことによって、課題の解決を目指している。

特定非営利活動法人シャプラニール

・働く少女たちへの支援
・保護者、雇い主への働きかけ
・地域社会への働きかけ
・社会を変えるための啓発活動
・政府、行政への働きかけ

もうすぐバレンタインです。これを機に児童労働について親子で学びながら、世界の子どもたちの幸せにつながるチョコレートを購入してみるのはいかがでしょうか?

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ヴィーガン子育て編集部

※現在、日本では「VEGAN」を「ヴィ―ガン」「ビーガン」の2通りで表記されていますが、意味は同じです。当サイトでは「ヴィ―ガン」で統一しています。

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