合成着色料は「着色料」に。「合成」「人工」表示が消える…〜食品添加物の表示制度変更の背景と私たちにできること〜

ヴィーガン子育てでは、これまで食品添加物についての記事をご紹介してきました。

そんな中、2022年4月1日から新たな食品添加物の表示制度が始まりましたのでご紹介いたします。消費者庁は「食品添加物表示制度に関する検討会」が公表した報告書(2020年3月)を踏まえ、「人工」「合成」の用語を削除する改正をし(2020年7月16日)、2022年3月31日までを経過措置期間としていました。そのため、4月1日からは、食品添加物表示が実質、変更されたことになります。

合成甘味料は「甘味料」、合成着色料は「着色料」合成保存料は「保存料」に

食品添加物表示の具体的な改正内容は以下の通りです。

2020(令和2)年7月16日付け食品表示基準改正内容 (食品表示基準別表第6及び別表第7) 

甘味料、人工甘味料又は合成甘味料甘味料
着色料又は合成着色料着色料
保存料又は合成保存料保存料
香料又は合成香料香料

注:従来から、添加物の表示に当たって、「天然」又はこれに類する表現の使用は認められていません。

参考:消費者庁 早わかり食品表示ガイド(事業者向け)

「無添加」表示も禁止事項ガイドラインの対象に

さらに、消費者庁では、2022年3月30日に食品添加物の「不使用表示」に関するガイドラインを策定し公表しました。こちらは、2024年3月末までを経過措置期間としており、事業者側の自己点検の参考にするよう説明しています。
ガイドラインに違反するとされている具体的な事項には、下記のようなものがあります。

・単に「無添加」とだけ表記して、具体的に何を添加していないのかわからない表示。

・該当商品への添加をもともと禁止されている添加物を「無添加」と表示している。(例:清涼飲料水に「ソルビン酸不使用」と表示)

・日持ちさせるために保存料以外の食品添加物を使用しているのに、「保存料不使用」と表示するなど。

・「無添加なので美味しい」「無添加なので早くお召し上がりください(開封後表記なし)」などの表示。

・ミネラルウォーターに「保存料不使用」など、本来使われるはずがないものに表記すること。

・原材料の一部に保存料を使用しながら、最終製品に「保存料不使用」と表示すること。

・過度に無添加をうたう表現や、保存料、着色料以外の食品添加物を使用している食品に、大きく「無添加」と表示し、その側に小さく「保存料、着色料」と表示するなど。

上記は、「無添加」を選んで買う消費者に向けて、本来の品質以上のPRや、ともすれば詐称になる表示が市場に多く出回っていることにメスを入れる改正措置と言えます。

一方で、下記のような禁止事項もあります。

・「人工甘味料不使用」等、無添加あるいは不使用と共に、人工、合成、化学、天然等の用語を使用した表示。

・乳化作用を持つ原材料を高度に加工して使用した食品に、乳化剤を使用していない旨を表示するなど。

・体に良いこと、安全であることの理由として無添加あるいは不使用を表示。

これらは「国が認めた食品添加物は安全であること」を前提としているため、「『添加物を使用していることが安全ではない』または『無添加が安全安心』というような誤解を与えないようにする」ための措置であるということです。
これらは、例えば植物由来の原料を用いることで、表示義務のある添加物を使用せずに作られた商品などもそれをPRできず、企業努力が報われない、というようなことも懸念されます。消費者の食品選びも難しくなる可能性があります。

参考:消費者庁 食品添加物の不使用表示に関するガイドライン 令和4年3月30日

食品表示だけでは添加物がわからない現状で私たちにできること

子どもが口にするものを安心できるものにしたいと思った時、食品表示を見ることは大切です。ヴィーガン子育てでは過去の記事で添加物の基本や、原材料ラベルの味方、添加物との付き合い方避けたい添加物などをご紹介していますので、参考ください。

しかし食品表示は、今回のようにこれまでもこれからも幾度も改正されていきます。
例えば加工食品であれば、重量の5%未満であれば原材料を表示しなくてよかったりするなど、細かな抜け道がある中で、添加物を避けたい方にとっては原材料を見ているだけではわからないことも多いです。
また、加工品以外のお米、畜産物・水産物を売る場合にも、栽培や蓄養する際に使われる農薬、抗生剤、抗菌剤、遺伝子組み換え飼料の使用有無の表示義務はありません。

今後、子どもが口にしていくものを安心できるものにしたいと思った時、信頼できる生産者さんと繋がることが重要になってくるのかと思います。または、家庭菜園で無農薬野菜の栽培をし、子どもとこれからの食を考えるきっかけづくりをしてみるのはいかがでしょうか。お庭やレンタル菜園はもちろん、最近はアパートやマンションなどの集合住宅のベランダでもできる家庭菜園が多く紹介されています。

ヴィーガン子育てでは、今後もできる限り添加物を避けた商品やレシピ、食材の選び方などの紹介を続けていきます。

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ヴィーガン子育ての運営団体「世界マザーサロン」のオンラインショップでは、栽培期間中農薬・化学肥料・除草剤不使用、非遺伝子組換えの種子を使った野菜や木の子、りんごのみで作られたりんごの甘さがぎゅっと詰まったおひさまチップスなどを販売しています。
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一般社団法人世界マザーサロン  代表理事 永井佐千子(Sachiko Nagai)
<永井佐千子の経歴>
大学卒業後、北京に語学留学
2002年より経営コンサルティング会社で日系企業の中国事業支援に従事
その後、上海の法律事務所で勤務後、2008年に独立
母親が在宅で仕事ができる環境を整えながら企業の事業支援を行う
2015年に一般社団法人世界マザーサロンを設立
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