動物性不使用でも添加物はいっぱい??〜ヴィーガン子育ての時に抑えておきたい食品添加物の基礎知識①
ヴィーガンにとって、「動物性のものが含まれていない商品」というのは、とても有難い存在ですよね。最近ではスーパーやコンビニでも、手軽に買えるようになってきました。ですが、原材料表示を見ると色々と記載されていることも。今回は、添加物は何の為に使われるのか、安全性基準の考え方など、添加物の基本についてまとめてみたいと思います。安全性確認の裏側では多くの動物たちが犠牲になっています。改めて、日々の食事を見直してみませんか?
Contents
食品添加物ってなんだろう?
食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工、保存の目的で使用されます。現在、日本で使用が認められている食品添加物は、指定添加物、既存添加物、天然香料、一般飲食物添加物の4つに分類され、その数は1500種類以上に及びます。
原則として、食品衛生法第10条に基づいて、厚生労働大臣の指定を受けた添加物(指定添加物)だけを使用することができます。以下に4分類の添加物について見ていきましょう。
指定添加物
◆474品目(令和4年10月26日現在)
◆食品衛生法第12条に基づき、厚生労働大臣が使用してよいと定めた食品添加物
例:ソルビン酸、キシリトール、亜硝酸ナトリウムなど
一覧はこちら
http://www.ffcr.or.jp/zaidan/MHWinfo.nsf/a11c0985ea3cb14b492567ec002041df/407593771b8750e94925690d0004c83e?OpenDocument
既存添加物
◆357品目(令和2年2月26日現在)
◆日本において長年使用されていた実績があるものについて厚生労働大臣が使用を認めたもの
指定添加物のほか、わが国において広く使用されており、長い食経験があるものは、例外的に使用、販売等が認められており、既存添加物名簿に収載されています。
例:クチナシ色素、柿タンニンなど
一覧はこちら
http://www.ffcr.or.jp/zaidan/MHWinfo.nsf/a11c0985ea3cb14b492567ec002041df/c3f4c591005986d949256fa900252700?OpenDocument
天然香料
◆食品衛生法第4条第3項に規定する天然香料
◆動植物から得られる天然の物質
(食品に香りを付ける目的で使用されるため、その使用量はごく僅かと考えられる)
例:バニラ香料、カカオなど
一覧はこちら
http://www.ffcr.or.jp/zaidan/MHWinfo.nsf/a11c0985ea3cb14b492567ec002041df/b949aef970492f0b4925684600083647?OpenDocument
一般飲食物添加物
◆約100品目
◆一般に飲食に供されているもので添加物として使用されるもの
例:イチゴジュース、寒天など
一覧はこちら
http://www.ffcr.or.jp/zaidan/MHWinfo.nsf/a11c0985ea3cb14b492567ec002041df/58c1b6daef61dfa04925684600097831?OpenDocument
なぜ添加物が必要なの?
食品添加物は、食品の保存性を高めたり、香りや食味を良くするなどの目的で使用されています。
- 食品添加物を使う目的
- 1.食品の品質低下(腐敗や変質)を防ぐ。
2.食品の外観(見た目)や、味や香りなどをよくして、食品の品質を向上させる。
3.食品の栄養価を高める。
4.食品の製造、加工に必要。
添加物を使用することで、食品が日持ちするようになり、スーパーやコンビニでもお弁当やレトルト食品など、安く気軽に購入することが出来るようになりました。一方で、添加物が必要無いと思うような商品にも、添加物が使われていることがあります。
おにぎりにも添加物!?
例えば、家庭で梅干しのおにぎりを作る場合、材料はお米、梅、海苔、塩ですが、コンビニやスーパーで販売されているおにぎりの原材料表示を見てみると、実に多くの添加物が使われている事が分かります。
本来の味を忘れていませんか?~味噌やしょうゆにも添加物
また、醤油や味噌などの調味料にも添加物が使われている事があります。素材本来の味を知らずに、化学調味料の味に慣れてしまっている方も多いのではないでしょうか?
原材料ラベルの見方をマスターして、原材料をしっかりチェックしよう!
加工食品の原材料ラベルの見方は皆さんご存知でしょうか。
加工食品の原材料表示ルール
1.食品添加物以外の原材料の内、原材料に占める重量の割合の多いものから順に表示
2.原材料に占める重量の割合の多い食品添加物が順に表示
3. 原則、使用した全ての添加物が物質名で表示
原材料表示例
まとめて表示している場合
表示例の緑色の部分。
複数の添加物の組合せで効果を発揮することが多く、全て表示する必要性が低いと考えられる添加物や、食品中にも通常存在する成分と同じ添加物は、まとめて表示されます。
例:膨張剤、香料、乳化剤、調味料(アミノ酸)等
使用目的や効果も記載している場合
表示例の黄色の部分。
使用目的や効果を表示する方が分かりやすい場合、調味料や保存料などの使用目的や効果が一緒に表示されます。 例:着色料(カラメル、カロテン)、保存料(ソルビン酸)、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)
表示しなくてもよい場合
最終的に食品に残っていない添加物や、残っていても量が少ないために効果が発揮されない食品添加物については、表示しなくてもよいことになっています。
添加物の安全性の裏には動物の犠牲がある
「添加物は体に悪い」という声がある一方で、「添加物は安全性が確認されています」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?実は、その安全性を確かめるうえで欠かせないのが動物実験です。現在、日本で使用が認められている様々な添加物が、ラット、マウス、イヌなどの実験動物を用いて毒性を調べています。また、動物実験を通して、動物に対して害がないと確かめられた量の100分の1を、人が毎日食べ続けても安全な量としています。
食品添加物の安全性評価方法
食品添加物の安全性評価方法をまとめると、下記のようになります。
1.規定の設定(化学的性質)
↓
2.実験動物を用いた毒性試験
↓
3.ADI(許容1日摂取量)の設定
↓
4.ADIを超えないように使用基準を設定
↓
5.安全性を確保
安全性を確認するための主な試験
「2.実験動物を用いた毒性試験」とはどんなものでしょうか。一覧にまとめました。
出典:一般社団法人 日本添加物協会 https://www.jafaa.or.jp/tenkabutsu01/anzen
しかし、この安全性や摂取許容量は、ネズミなどの動物を使った試験の結果をもとに出されており、人の体に対してどんな影響があるかは未知数です。また、人が使う添加物の安全性を確認するために多くの動物が犠牲になることは、決して望ましいとは言えません。
関連記事:動物たちの苦しみを知ろう~世界は「動物実験反対」の流れに~
ヴィ―ガン子育てプロジェクトが伝えていきたい添加物との付き合い方について
だからこそ、安心安全な手作りがオススメ♪
添加物は食べたからといって、すぐに体に害が現れるわけではありません。しかし、長年食べ続けることで、体内に蓄積されていきます。また、人工的な味覚になれてしまうと、食べ物本来の味が分からなくなり、体に良いものを選ぶ力が衰えてしまいます。
1500種類以上の添加物が存在する日本。海外では使用が禁止されていても日本では認められているものもあります。
過去に使用が認められていたけれども、発がん性の危険から使用が禁止されたものもありました。「できたら避けたい添加物」については、次の記事でお伝えします。
添加物をなるべく体内に入れないようにする為にも、加工食品やレトルト食品に頼りすぎず、おやつもできる限り手作りできると安心ですね♪
難しく考えず、おにぎりを作る、お芋をふかす、そんなおやつでも十分です!
忙しいママのために赤ちゃんに優しい市販品のベビーフード・おやつのご紹介
普段の離乳食は手作りする方も多いと思いますが、完璧にやらないと!!と思うと息が詰まってしまいます。外出時や忙しいときは市販のベビーフードを上手に取り入れてみるのも良いと思います。その際は、原材料表示をしっかりとチェックする習慣をつけていきましょう。
下の記事はヴィ―ガン子育てスタッフが原材料表示を確認したうえでお薦めできるものを載せています。
”ヴィ―ガン子育て”レシピ担当者のオススメ食材
レシピと並んで人気の「食材の選び方・使い方」コーナーでは、当ヴィ―ガン子育てサイトでレシピを担当しているスタッフが、日頃の経験を生かして食材の選び方や基礎知識、お薦め食品までお知らせしています。
身近なところにも優れた商品はたくさんあります。是非ご参考にしてください♪
ヴィーガン子育て編集部
※現在、日本では「VEGAN」を「ヴィ―ガン」「ビーガン」の2通りで表記されていますが、意味は同じです。当サイトでは「ヴィ―ガン」で統一しています。