酵母や乳酸菌も生きている!味噌本来の味を楽しめる天然醸造味噌の見分け方

前回の記事では、味噌を麹の原料別(米味噌・麦味噌・豆味噌・調合味噌(合わせみそ))に見てきましたが、醸造法によってもタイプが分かれます。スーパーへ行くと、たくさんの種類のお味噌が並べられていますが、選び方のポイントをつかんで、お気に入りの一品を見つけてみましょう!

四季の変化を感じられるのは「天然醸造味噌」

味噌のパッケージに、天然醸造と書かれているものといないものがあります。味噌ってみんな天然で醸造されているんじゃないの??と思われがちですが、実は味噌の業界も工業化が進み、人工的に味噌を加温して熟成させる、という方法も今は採り入れられています。その違いを見てみましょう。

醸造法は天然と即醸法の2種類

天然醸造味噌とは

天然醸造とは大豆、塩、(米、麦)以外のものを使用せず、四季の自然の気温変化に任せて熟成をさせる醸造方法のことです。そのため味噌を仕込む地域ごとの特色のあるお味噌に仕上がります。
味噌の温度を加温して醸造を促進することよって期間を短縮することは認められていません。
また、指定添加物と呼ばれる食品添加物を使用していない製品に表示されます。

即醸法とは

即醸法とは、温醸造法とも呼ばれ、人工的に味噌を加温して熟成させる方法です。
温度が高いと微生物や菌の活動が活発になるため味噌の中の酵素が活性化し、味噌の風味にかかわる乳酸菌も繁殖しやすい環境になるためですが、風味や味わいは自然の気候の変化によって造られた天然醸造には敵いません。尚、販売されている味噌の菌は既に死んでしまっています。

生味噌~酵母や乳酸菌が生きている味噌を楽しもう!

生味噌とは、天然醸造の味噌で、酵母や乳酸菌が生きている味噌の事です(※)。言葉の通り調味や加熱処理がなされておらず、手を加えていないそのままの味噌の事を指します。酵母や乳酸菌が生きていると時間が経つにつれ発酵が進みますので色が変色しますが、風味や味が変化していくのもお味噌の味わい方の楽しみの1つでしょう。

※みその表示に関する公正競争規約によると、出荷のための容器包装作業の前後において加熱殺菌処理を施さないものに限り、「生」と表示することができる、とあります。規約では、「天然醸造=生味噌」ではありませんが、一般的に加熱殺菌された天然醸造味噌は販売されていませんので、天然醸造≒生味噌、と考えて良いでしょう。

生味噌を選ぶポイント

味噌パッケージ空気穴

・加熱処理、アルコール(酒精)が添加されていない物
・味噌のパッケージにバルブが付いている(味噌の呼吸口がある)味噌(加熱処理されていない証拠)、または、呼吸口がある等の工夫がされているもの(常温でも問題ありません)
・アミノ酸などの食品添加物が不使用
・大豆が遺伝子組み換えではないもの
・できれば水が美味しい地域で仕込まれているもの。

中には、「生みそタイプ」と書かれているものもありますが、これは酒精が入っており、「生味噌」とは異なります。また、出汁入り味噌も最近は増えてきました。料理には便利かもしれませんが、裏の表示を見ると色々なものが添加されています。是非、お子様と一緒に裏表示を見る習慣をつけながら、味噌本来の味が楽しめる一品を探してみてください!

〖出典〗
・食の安心とマクロビオティック 著者:山田次郎
・発酵食品事典 監修:小泉武夫 金内誠 舘野真知子
・マルカワみそ株式会社 http://marukawamiso.com/

お味噌は麹の原料別(米味噌・麦味噌・豆味噌・調合味噌(合わせみそ))で味が変わります。 もう一度復習したい方は「栄養素も効果にも違いが。いまさら聞けない味噌の特徴と使い方のコツ♪ 」 ↓ ↓ ↓

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■天然麹菌を使用した有機味噌です。

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ヴィーガン子育て編集部

※現在、日本では「VEGAN」を「ヴィ―ガン」「ビーガン」の2通りで表記されていますが、意味は同じです。当サイトでは「ヴィ―ガン」で統一しています。

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