「ヴィーガンレザー」ってどんなもの?環境にも動物にも優しいサステナブルな天然素材のレザー<前編>

近年、“環境にも動物にも優しい選択をしたい”というニーズが高まってきていることから、“ヴィーガン関連商品”が注目を集めるようになってきました。そんな中、ヴィーガン子育てプロジェクトの運営団体「一般社団法人世界マザーサロン」は、ココナッツ由来の天然素材から作られたヴィーガンレザー「Malai」を使った縫製事業部を立ち上げ、商品化を進めていくことになりました。

前編で一般的なレザー(*)の種類や課題等についてお伝えし、後編で「Malai」のご紹介をします。

(*)厳密にいうと、動物由来のものでしか”Leather”を使用することはできなくなりつつあるそうです。例えばISO 17131では、石油由来のものを”Synthetic material with a PVC coating”のような表現が行われています。本記事では、原材料に関わらず、便宜的に「レザー」と記載しております。

レザーの種類~原料による違いと課題~

「レザー」と言ってもいろいろな種類や名称があり、混乱してしまいますよね。今回は、原料によって以下のようにまとめてみました。

(参考:一般社団法人 日本皮革産業連合会 皮革用語辞典

1.動物由来のレザー

種類や名称:革、天然皮革、本革、牛革、豚革、羊革、フィッシュレザー、日本エコレザー(**)等

いわゆる畜産業(または漁業)の副産物として生産されているのがこれにあたります。副産物ではなく、皮を目当てに捕獲・飼育され生産されるものは特に「エキゾチックレザー」と呼ばれています。使う程に色合いが変わり、長持ちし、天然素材のため生分解性があることがメリットとされています。

「副産物の本革こそ環境にやさしい」という意見もある一方で、畜産業(漁業)自体が動物搾取であると問題視されているのはもちろん、場合によっては生きたまま皮を剥ぐこともあり、倫理的な観点から度々問題にあがります。

そもそも畜産業の環境への負荷はとても高く、土地確保のための森林伐採、水質汚染、土壌汚染、大量の水消費、育てるための飼料にも土地・水の問題、遺伝子組み換え作物の使用など多岐にわたります。

そして、飼育後に動物の皮をレザーに製品化する際にも大量の水が使われ、なめしという工程では多量の化学薬品が使用されます。化学薬品を含んだまま排水されてしまうことも多く、そういった産地では住民の健康被害が報告されています。産地によってはその水を吸った土壌で作物が作れなくなるなどの被害も起きています。

こういった消費者の意見を受けて、海外のファッション業界では大きな変化が起きています。例えば、ステラマッカートニーでは、動物由来のレザーを一切使用しないことを決め、シャネルやグッチではエキゾチックレザーの使用中止を表明しました。ファストファッション業界や一般消費者の中でも、動物を使わないファーを「エコファー」と呼ぶなど、「動物由来でないもの=エコ」といった認識が浸透してきました。

(**)「エコ」が付いていると非動物由来を連想する方も多いと思いますが、「日本エコレザー」は革の化学物質が基準内で、革製造における排水および廃棄物処理を適切におこなっている革をいいます。認定には、製革業者による発がん性染料不使用、革製造排水および廃棄物の適正処理の遵守等の証明書類と宣言書が必要です。

2.石油由来のレザー

種類や名称:合成皮革、人工皮革、合皮、フェイクレザー、エコファー等

日本では、合成皮革と人工皮革とを以下のように区別しています。また、それらを総称して合皮あるいはフェイクレザーと呼ぶこともあります。

①合成皮革

基布(ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)上に樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリウレタンなど)を塗布したあと、さらに仕上げ層として更にポリウレタンなどを塗布して、プリントや型押しによって表面を本革に似せて作ります。

仕上げに用いる樹脂の種類によりPU(ポリウレタン)レザーやPVC(ポリ塩化ビニル)レザーと表記されることもあります。

②人工皮革

人工皮革は、表面だけでなく内部構造も本革に模して製造されたものです。極細繊維(ナイロン、ポリエステル、レーヨンなどのマイクロファイバー)を立体的に絡み合せ、樹脂(ポリウレタンなど)を浸み込ませたものを基布としています。それをそのまま使うか、または、それをベースとし、さらに樹脂(ポリウレタンなど)を塗布します。

これらの石油由来のレザーは、軽くて本革よりも水に強く、安いメリットがある一方、石油は有限であることに加え、劣化しやすく本革ほど長持ちしない、生分解性が低い、肌に触れる際に経皮毒になる等、環境や健康へのデメリットがあります。

最近では、環境への配慮から、海洋プラスチックごみを原料に製品を作る動きもあります。

3.植物性由来のレザー

種類や名称:ヴィーガンレザー、植物性レザー等

本記事では、人工皮革のうち原料が植物由来のものを「ヴィーガンレザー」と呼んでいます。

動物搾取がなく、生分解性が高く、また、その原料はこれまで廃棄されていた植物から作っているものが多いなど、サステナブルな素材として注目されています。日本ではまだ購入できる製品が少なく、値段が比較的高い状況です。

現在、発表されているヴィーガンレザーには、

・きのこ由来(https://www.mylo-unleather.com

・サボテン由来(https://desserto.com.mx/home

・パイナップル由来(https://www.ananas-anam.com

・マンゴー由来(https://fruitleather.nl

・りんご由来(https://www.appleleather.com

などがあります。

ここで注意しておきたいのが、「ヴィーガンレザー」と謳われているものが全てサステナブルな素材とは限らないということです。日本で「ヴィーガンレザー」の言葉の定義が決まっているわけではないため、製品によっては、石油由来のものでも、非動物由来という意味で「ヴィーガンレザー」と呼んでいたり、石油由来と植物由来の原料を併せて作っているものもあるので、是非原材料をチェックしてみてください。

また、生産過程で有毒な薬品が使われていないか、排水処理はどうなっているか、原料の調達時における環境への配慮、児童労働が行われていないかなど、販売店が公開している情報を確認しましょう。

後編では、「Malai」のご紹介をします。

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<永井佐千子の経歴>
大学卒業後、北京に語学留学
2002年より経営コンサルティング会社で日系企業の中国事業支援に従事
その後、上海の法律事務所で勤務後、2008年に独立
母親が在宅で仕事ができる環境を整えながら企業の事業支援を行う
2015年に一般社団法人世界マザーサロンを設立
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