有機給食への道 Vol.3-Ⅱ子どもたちの五感を育み生きる力を育てる~長野市上高田保育園~

<有機給食への道>と題してお届けしているこちらのシリーズでは、子どもたちの健康と未来を守るために、私たち一人ひとりにできることを考えていきます。

有機給食への道シリーズ(随時公開中!)
Vol.1:~そもそも有機栽培とは?~
Vol.2:世界の有機農業の現状とこれからの有機農業を支える「参加型認証制度」
Vol.3-Ⅰ:子どもたちの五感を育み生きる力を育てる~長野市上高田保育園
Vol.3-Ⅱ:子どもたちの五感を育み生きる力を育てる~長野市上高田保育園

有機給食への道Vol.1とVol.2では、有機農業のメリット・デメリット、世界の動向と日本の現状についてお伝えしました。

Vol.3-Ⅰに続き、有機給食を取り入れている長野県長野市上高田保育園の取り組みについてご紹介します。

五感を育むことを大切にされているこちらの保育園、取材当日は子どもたちも職員の皆さんも裸足で運動会の練習をしていたのですが、その取り組みからも色々な気付きがありました。日々「危ないからやめなさい!」とつい言ってしまうという方にはぜひお読みいただきたい内容です!

五感を育むことが自分の命を守ることにつながる

運動会の練習では、会議机程のものを2つ、3つと重ね、その上によじ登り、そこからジャンプをするというものや、長い丸太を斜めに立てかけ、その上を歩いて降りるというもの。また、大きな板を立てそこをよじ登るというものなど、さながら忍者の訓練のような種目がいくつもありました。

子どもたちはまだ練習中ということもあり、恐る恐るという様子もありましたが、元気いっぱい挑戦していました。

そしてその周りでは、まだ3歳前後くらいの子が自分の背丈ほどのシャベルをずりずりと引っ張って山の上に登り、穴を上手に掘っていました。誰も先生はついていません。ちゃんと自分で周りを見ながら動いていました。

「危ないからやめなさい」と最近では禁止事項がとても増えているように思います。ですが、危ないかどうかはやってみないと分かりません。小さな失敗を経験する機会がないと、いきなり大きな失敗をして大きな事故やケガにつながることになってしまいます。

やってみたいと思うことにどんどん挑戦してみる。そして失敗から学び、再度挑戦する。「そうした経験を五感で感じることが自分の命を守ることにつながる」という藤原睦明園長先生の考えのもと、子どもたちが自然と色々な挑戦ができるように工夫されている様子がたくさんありました。

子どもの挑戦のために大切なのは、大人が待つこと

子どもたちは自然の中で工夫をしながら色々な遊びを考えています

今回の運動会の練習中、高いところからのジャンプが怖くて足がすくんでしまったり、丸太がなかなか渡れなかったり、鉄棒がうまくできなかったり、というシーンもいくつかありました。そんな時の先生方の待つ姿勢がとても自然で、子どもたちが安心して“次の一歩”を踏み出せている様子がうかがえました。

「もっと自分の感じる力を信じてほしい」(藤原園長先生)という想いが、子どもたちにもしっかり伝わっていることを感じました。

大人が先回りをして色々とやってしまっていては、子どもが自分で感じる機会を奪ってしまいます。自分で感じることができなければ考えることもできません。それでは自分がどう生きたいのかを考え、行動に移していくこともできなくなってしまいます。

「自分で感じ、考えることをやめない。そして挑戦し、失敗してもまた挑戦する。その挑戦したことを認めていくと、それが生きる力につながっていく」と藤原園長先生の言葉が心に響きました。

1人ひとりの意識が変われば必ず変わる

今、時代が大きく変わろうとしている中、藤原園長先生も今の状況に危機感を感じられています。食もその一つ。生きていく上で根幹となる食が乱れることは、必ずどこかしらに問題が生じてきます。

でも、「一人ひとりの意識が変われば必ず変わる」という想いのもと、保護者の方にも学びの機会を提供されています。忙しい毎日で足元を見ることはなかなかないかもしれませんが、「今」の積み重ねが10年後、20年後の未来を創っていくということを、まずは私たち大人がしっかり自覚をしていくことが大切です。

色々と大変な中ではありますが、一方で「もっとよくしていきたい」という輪の広がりも感じられているとのこと。この「共感」を広げていきたいという藤原園長先生の想いを、私たちもしっかり受け止め、広げていきたいと思います。

子どもたちが安心して暮らせる社会を残していきましょう!

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ヴィーガン子育て編集部

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