~太陽の力で旨味も栄養もアップ~日本の伝統食材『乾物』を食卓に取り入れよう
乾物は日本に古くからある伝統的な保存食です。「乾物」と聞くと何だか地味な食材というイメージを持つ方も多いと思いますが、干すことで栄養素も旨味も格段にアップすることから、日々の食卓に積極的に取り入れたい食材です。今回は食材を干すメリットや、自宅でできる干し野菜の作り方、更に乾物を使ったおススメレシピをご紹介します。
Contents
干す事のメリット~栄養価/時短/非常食~
1.栄養も旨味もアップ
野菜は天日干しすることでカルシウムやマグネシウムなどのミネラル、食物繊維などの栄養価がアップします。
切り干し大根で見てみると、生の大根に比べカルシウムは約5倍、食物繊維は約4倍。生の椎茸と干し椎茸を比較するとカルシウムは約3倍、ベジタリアンに不足しがちと言われるビタミンDは約8倍に増加します。
また、椎茸は干すことで旨味成分である「グアニル酸」が増加し、戻し汁も出汁として美味しくいただけます。反対に、野菜は干すことで水分が抜け、ビタミンCなどの栄養素は失われるため、生の野菜や果物から摂ることを心がけましょう。
大根・切り干し大根の栄養素比較
(切り干し大根は戻すと約4倍になるため、生の大根の1/4の量で算出。)
椎茸・干し椎茸の栄養素比較
(干し椎茸は戻すと約4倍になるため、生椎茸の1/4の量で算出。)
出典:栄養成分ナビゲーター
2.料理時間が短縮できる
水分の抜けた乾物は味が染みやすく、調理時間が短縮できます。煮込む時間やガス代を節約できて一石二鳥。また、煮崩れしにくい扱いやすさも嬉しいポイントです。
切り干し大根の煮物やひじきの煮物は、常備菜として沢山作っておけばお弁当のおかずや、あと一品ほしいときにとても便利です。
3.長期保存が可能・災害時の非常食にも
乾物は水分が抜けているため賞味期限が長く、常温での長期保存が可能です。干し野菜や海藻など、何種類かストックしておけば、いざというときにすぐに使え、料理の幅も広がります。
また、乾物は災害時の備蓄としてもおススメです。お味噌と乾燥わかめがあれば、お湯を注ぐだけで温かいお味噌汁が作れます。農林水産省が発行する『災害時に備えた食品ストックガイド』でも災害時の備えとして乾物やドライフルーツが紹介されています。
自宅で簡単に手作り干し野菜を作ってみましょう!
市販の乾物を購入するのももちろん良いですが、干し野菜は網に入れて干すことで簡単に作ることができます。「生の野菜を一度に消費するのは大変」「痛んで捨ててしまうのは勿体ない」そんなときは自宅で簡単に作れる干し野菜を是非お試し下さい。
※手作りの干し野菜は水分が抜けきらない事があるため、1週間程度で食べきるようにしましょう。
切り干し大根の作り方
・大根は皮をむいて千切りにし、表面の水分をキッチンペーパーで拭く。
・干し網に重ならないように大根を並べ、日当たりの良い場所で2、3日天日干しにする。
干し人参の作り方
・人参は皮を剥き1cmほどの輪切りにし、表面の水分をキッチンペーパーで拭く。
・干し網に重ならないように人参を並べ、日当たりの良い場所で2、3日天日干しにする。
★ポイント★
・夜は部屋の中に入れる。
・野菜は水分がなくなり縮むため、少し大きめに切る。
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他にもトマトやカボチャ、えのきなどお好みの野菜を干して、手作り干し野菜をお楽しみください♪
おススメの乾物レシピ
乾物と言えば煮物が一般的ですが、実はサラダからスイーツまで、幅広く使う事ができます。
ヴィーガン子育てでは、乾物を使ったレシピを多数掲載しています。是非、お試しください。
切り干し大根
・鉄分カルシウムの宝庫!切り干し大根とキャベツのコールスロー
干し椎茸
高野豆腐
・こぼれ梅の簡単ベジチョコケーキいかがでしたか?栄養満点でレシピのレパートリーも広がる乾物、日々の食卓に上手に取り入れてみましょう!
ヴィーガン子育て編集部